長野県佐久市のShopifyパートナー、株式会社ローカルコマース代表取締役の呉です。
今回は、Shopifyのマイページ機能である「お客様アカウント」について解説します。
2026年2月にShopifyから重要な発表があり、これまでの「従来のお客様アカウント」が非推奨となりました。新しくストアを開設する方は、最初から「新しいお客様アカウント」を使うことになります。
あわせて、「マイページのURLを自社ドメインのサブドメインにできる」機能についてもご紹介します。
※本記事は2026年6月時点です。情報変更があれば更新します。
「従来のお客様アカウント」は非推奨
2026年2月26日、Shopify公式発表にて、従来のお客様アカウント(Legacy customer accounts)の非推奨化が発表されました。
ポイントは次の3つです。
・従来のお客様アカウントは、新規ストアおよび従来のお客様アカウントを使用していない既存ストアでは選択できなくなりました
・従来のお客様アカウントへの機能アップデートおよびテクニカルサポートは終了
・完全廃止の日付は2026年内に改めてアナウンスされる予定
つまり、これからShopifyでストアを立ち上げる方は、考える必要なく最初から「新しいお客様アカウント」です。
一方、現在も従来のお客様アカウントを使っている既存ストアは、廃止日が確定する前に移行の準備を始めておくことをおすすめします。
Shopifyも、できるだけ早く最新バージョンへアップグレードすることを強く推奨しています。
新しいお客様アカウントの特徴
新しいお客様アカウントには、主に次のような特徴があります。
パスワードレスでサインイン
従来のマイページは、お客様が新規登録時にメールアドレスとパスワードを設定する必要がありました。パスワードはお客様が決め、管理する方法です。
新しいマイページでは、お客様はメールアドレスとワンタイムコード(6桁の認証コード)でサインインできます。

メールアドレスを入力すると、そのアドレス宛に、その都度ワンタイムコードが送信されるため、パスワードを覚える必要がありません。

「パスワードを忘れてログインできない」というお問い合わせも減らせます。
もちろん、セキュリティ面でも安心です。
必要な機能が標準実装
お客様のプロフィール、注文履歴および配送状況など、お客様のストア内での登録情報が簡単に閲覧できます。


また、Shopifyがマイページ関連の新機能をリリースすれば自動的に反映されるため、コードを編集する必要もありません。
カスタマイズはアプリブロック
従来のマイページは登録画面、ログイン画面からログイン後の画面まで、テーマのLiquidファイルを直接編集すれば自由にカスタマイズできました。
新しいマイページは「Shopifyが全ストアに共通で提供している」イメージです。
そのため細かい画面・デザインのカスタマイズはできません。
お客様は、どのストアで登録しても同じようなUI(画面)となります。
マイページ関連の追加機能はShopifyアプリおよびアプリブロックを使って、エディタ上で行なう形になります。
例えば下記のような「お客様アンケート」機能は標準ではないため、アプリで実装しています。

自由度という意味では従来より制限がありますが、その分「壊れにくく、安全に運用できる」設計だと考えています。
Shopアカウントとの連携
お客様がShopアカウントを持っている場合、Shopでのサインインが促され、保存された情報が事前入力された状態でShop Payによるスムーズなチェックアウトが利用できます。購入体験の向上につながる部分です。
お客様への通知
旧お客様アカウントを利用中のストアが「新しいお客様アカウント」へアップグレードを実施しても、特にお客様へ通知はいきません。
もしマイページの利用者が多いストアの場合、お客様は「あれ、パスワード入力は?」とログイン時の挙動の変化が気になるでしょう。
会員数やマイページのアクセス数が一定数ある、あるいは関係なしに告知しておきたい場合、事前に一斉通知で「ログイン方法がパスワード入力からワンタイムパスワードに変わります」といった案内をすると安心です。
マイページのURLは「shopify.com」が標準
ここからが本記事のもうひとつのテーマ、サブドメイン設定についてです。
新しいお客様アカウントでは、ログインページ・注文履歴・プロフィールなどのマイページのURLは、デフォルトで「shopify.com」をベースにした形式になります。

機能上は特に問題ないですが、お客様から見ると「自社ドメインと違うURLに飛ばされた」という印象を与える可能性があります。
特にShopifyで運営する公式ストアはモールと異なり「独自サイト」の印象が強いため、マイページで突然「Shopify」が登場すると、知らない人は不安になるかもしれません。
サブドメイン設定可能
そこで活用したいのが、お客様アカウントページにサブドメインを接続する方法です。
具体的には、Shopifyで接続している独自ドメインのDNS設定でマイページ用のサブドメインを作成、接続すれば設定できます。

たとえばプライマリードメインが「your-store.com」の場合、「account.your-store.com」というサブドメインを作成すると、お客様は「account.your-store.com/authentication/login」でログインできます。
「account.your-store.com/orders」で注文履歴を確認できるようになります。
ログインからアカウント管理まで一貫したブランド体験を提供できます。
なお、この機能は新しいお客様アカウント専用です。従来のお客様アカウントを使っている場合は、先にアップグレードが必要となります。
設定方法
Shopifyでドメイン管理している場合は管理画面から設定すればスムーズです。
お名前.comなど外部のドメインプロバイダーでドメインを管理している場合は、管理サービス側でサブドメインおよびDNS設定でCNAMEレコードを追加する必要があります。
| ホスト名 | account(例 設定したいサブドメイン) |
| TYPE | CNAME |
| 値 | shops.myshopify.com |

DNS設定完了後、Shopify管理画面からもDNS設定と同じサブドメインを登録します。

設定後、しばらく待つと自動的に接続されます(暗号化通信の設定に少し時間がかかります)。
接続が完了すると、「ドメイン」の一覧にお客様アカウントの枠で今回設定したサブドメインが「接続済み」となります。

忘れずに「プライマリードメイン」に設定する
ただし、サブドメインを接続しただけでは、まだお客様には表示されません。
接続したサブドメインの「ドメインタイプの変更」にて、プライマリードメインに設定することで、はじめてお客様向けに反映されます。


見落としやすいポイントですのでご注意ください。
暗号化通信も含めて、問題なくサブドメインで表示されれば設定完了です!

切り替えのタイミング
上記手順の通り、最終的に表示が切り替わるのは「プライマリドメインに変更」したタイミングです。つまりDNS設定と接続完了後、自分たちのタイミングで決定できます。
お客様への通知、ならびに「いつから」も具体的な日時を指定できます。
手動対応になるので深夜帯などは辛いかもしれませんが、それほど影響が大きくなければ早朝あるいは出社後すぐ、など、普段のお客様のアクセス状況もみながらストアごとにお決めいただくのが良いかと考えています。
セキュリティ向上などメリット大
今回のアップグレードによって、まずセキュリティ面の向上が期待できます。
お客様情報を含むマイページ領域の管理を「Shopifyに任せる」イメージです。
またShopifyアプリを活用することで、例えば「お客様アンケート」や「次回購入の促進」など、より顧客接点や顧客ニーズを引き出すきっかけになります。
繰り返しになりますが、これからShopifyで新規構築、新規立ち上げするストアはデフォルトで「新しいお客様アカウント」になっています。
サブドメインさえ設定すれば完了です。
2025年以前にストア開設して運営中の場合はアップグレードしましょう。